ヘンケルは、最新のコンポジットの試験施設を日本に開設しました。横浜市磯子区に新しく開設したコンポジットラボでは、アジアの自動車業界のお客様がヘンケルの専門技術者と協力してコンポジット部品の開発と試験に取り組み、お客様の構想を製品化するための最善の工程条件を確立することができます。
車両の軽量化や性能向上のためにコンポジットを採用することについて、自動車のOEMやティア1サプライヤーの間で急速に関心が高まっています。しかし、要求は厳しく、年間10,000個以上もの部品の生産に適したコスト効果の高い工程を必要としているのです。つまり、短い生産サイクルで使用可能な速硬化型の樹脂をオーダーメードで必要としているのです。この場合、自社で試験を行う能力がある信頼できるパートナーを持つことが大変に重要となります。
そこで、コンポジット用マトリックスレジン樹脂、接着剤、シール剤、および機能的コーティング剤のグローバルリーダーであるヘンケルは、この新しいコンポジットラボを開設しました。この施設で、自動車業界のお客様はヘンケルの専門技術者と協力してコンポジット部品の開発と試験に取り組み、連続生産の工程条件を最適化することができます。お客様はさまざまな試験用金型の試験を、ヘンケルが保有する高圧レジントランスファー成形(HP-RTM)装置を使用して行うことができます。HP-RTM装置には、連続生産の工程条件に近い試験条件を実現するため、380トンのプレスが含まれています。
活発なグローバル展開
昨年もヘンケルは、ドイツ、ハイデルベルクに欧州のコンポジットラボを開設しました。新しく開設されたアジアの試験施設には、高水準のサービス、品質、ならびにノウハウを世界のお客様に供給するというヘンケルの強い想いが反映されています。
自動車向けコンポジット、グローバルプログラムマネージャー、フランク・ケルスタンは以下のように語ります。私たちは、アジアにこの最新鋭の試験施設を保有することができてとても誇りに思っています。自動車メーカー各社は自動車やトラックの重量を軽減することで燃費を飛躍的に向上させ、排出量を削減しようとしていますが、それであれば、従来の材料や工程にとらわれず、新しく登場している数々の技術に目を向けなければならないでしょう。私たちのコンポジットラボではOEMやティア1のサプライヤーに、私たちの専門技術者と共同で作業をして、生産サイクルが短い最先端のコンポジットを使用するための方法と可能性について直接ご検討いただいています。
ヘンケルは、バリューチェーン全体にわたってパートナーに競争優位性を提供するよう努力しています。大量生産に適したコスト効率の高いソリューションを提供するために、お客様と密接に連携していきます。ヘンケルの製品で、車両はより静かに、軽量化し、耐久性が向上する一方で、快適さ、強度、そして安全性が強化されます。
ヘンケルの豊富なコンポジットのラインナップには、コンポジット用マトリックスレジン樹脂と接着剤が含まれています。マトリックス樹脂の ロックタイト(LOCTITE)® MAXシリーズは、RTM工程用に設計されており、ガラスや炭素繊維などと共に使用するのに適しています。この製品群には、繊維で強化されたコンポーネントのための結合剤や離型剤が含まれています。ロックタイト(LOCTITE)®コンポジット接着剤は、異種材料の接合や組立に最適です。これらすべての材料は、RTM工程、コンポジット部品のシミュレーションと特性など全てのノウハウとエンジニアの専門技能に裏づけられています。
詳細については、コンポジットラボ:http://www.composite-lab.com/を参照ください。